ノルウェーのちょっと変わったチップ事情

ノルウェーライフ

ノルウェーでアルバイトしている僕の体験から生まれた疑問に対して音月(@rrr____magic)とryoくん(@dancing_ipsum)がいい感じに教えてくれた。
法律面からみたチップの扱いからノルウェーと他のEU諸国でのチップ事情の比較を行い、学びが深かったのでまとめる。

ノルウェー飲食店のチップの話

今回僕が働いているノルウェーの居酒屋でチップの配分に関して少しトラブルが起きたので、そのことに関して法律的になにか問題があるのか音月に聞きました。

僕(masa)が働く店でのチップ事情

まず、営業中に働いている人は主にキッチンとバーのどちらかで仕事をしている。僕はキッチン担当として働いていて、バーには触らない。逆も然り。注文はバーのメンバーが取っているため、料理もバーのメンバーがそのままサーブすることが多いが、キッチン担当がサーブしたりもする。特に決まってはいない。

給料とは別にお客さんからチップもらうんだけど、その日働いた人で働いてる時間とかも考慮して分配しているのが現状。

今回その分配が問題に関して、バーの取り分を多くしたいという意見があって、勝手に分配が変更されてしまった。キッチン側の僕たちとしてはチップ(実質的に給料)が減らされた。
それを行なったのが店長とか雇用主側の人間ではなくバーの人間で、事前の告知も無し。
その人は勤続年数は長く信頼されているが、キッチン側の給料を変えられるような役職を特に持っているわけではない。

でもキッチンの人からしたら謎に給料減らされてるってことになるし、働いている人で分けることになっていたチップの配分を変更することは何か法律的に問題があるのだろうか。

チップの法律上の扱いに関して音月の見解

まずお客様から貰うチップというのは贈与に値するものだということを前提に話を進めまする。
給与と贈与というのは報酬においては全くの別物となるからそこは当事者同士で話し合ってくださいなって感じですね。チップ(贈与)での分配に関しては、法的な拘束力は一切持たないです。
ただし、労使協定や雇用契約における就労規則などにチップなどに関する規則がもし店主側が定めているのならば話は別になるおそれがあります。
ですが、日本の法律などに則ると
法律>就労規則
なので法的な拘束力はやっぱり持ちません()
また、チップをこういう風に分配しましょうねみたいな書面で書かれてあって契約書みたいなものが書かれてあるなら…これはめんどくさいことになりそう…ぐへ。
告知するようにしましょう!みたいなことも当事者同士での話し合いですね()

ノルウェーの法律と日本の法律は別物ということは念頭に入れつつ理解を進める。

給料≠贈与(チップ)

給料は使用者と労働者の関係で発生するお金だが、贈与は顧客と労働者との間で直接的に発生するお金。基本的にはチップに関する取り決めは実質的には使用者は関わらず、当事者同士(この場合は労働者間)で取り決めをする。

就労規則よりも法律の方が強いのでチップに関してやはり法的拘束力はないが、チップの取り扱いに関して使用者側が書面などで定めていると話が違ってくる可能性がある。
この`法律のほうが強い`という表現は法令の上下関係を指している。(参考: 日本で一番上位の法令は? 法令にも上下関係があるらしい!

しかし原則就労規則はやはり法律とは関係ないので、僕たち労働者感でこれからどのように話し合いをするかが大事になってくるみたい。

今後のToDo

  • チップに関して僕の店でなにか記述があるか調べる。

チップに関するさらなる疑問

問題に関しては一応解決したものの、チップそのものに関してさらに疑問が出てきたので聞いてみる。

銀行振込でもチップが贈与かどうか(masa)

  • 今のお店のシステムってチップを一括で店が預かって、給料と一緒に銀行口座に振り込む形式
  • 直接的には両方共お店からもらってるけど、それでもお客様からの贈与という形なのか?

ノルウェー(masaの店)でのチップ事情

  • 食事に関してウェイター的な人だけじゃなくてキッチンの人もサーブする
  • よくあるテーブル制でチップを貰うわけではない
  • キャッシュレスなのでチップも会計時にクレジットカード決済で支払われる

チップに関する知見(ryo)

チップ集約する時点でダメでしょ
チップの意味をなしてない
チップとサービス料は相関性ないし、
チップは中間搾取なく直接対象に届かないとチップじゃないってのが一般認識
少なくともそれを西洋から学んだ
中間搾取は分配も含む
中間搾取あるとただのservice charge
サービス料を山分けする分にはいいんだが、チップを山分けするのはおかしい
チップは特定の人に対する感謝や敬意を表すものだから
サービス料は店で受けたサービス全体に対する対価(この場合サービス料は割合が定まっている場合が多く、もちろんそれより多く払っても問題ない)
EU諸国いろんなとこ行ったけど、このパターンに遭遇したことがない

まず一般論として

チップ≠サービス料

一度店側がチップをまとめて回収して、あとから分配する事自体中間搾取に当たる。
仮にチップとして渡された金額が店側に行かずにすべて労働者に渡るとしても、一度回収されていたらそれはサービス料としてカウントされるのが通常。

チップは個人に対する`心付け`なので分配するという考え方そのものがまずおかしいのかも。
ryoくんが過去に訪れた国での経験からするとノルウェー(僕の店だけかもしれない)の状況は特殊とのこと。

僕が働いている店長いわく、ノルウェーの外食産業自体新しくて労働や賃金その他のルールとか結構厳密ではない場合が多い。最低賃金もここ数年で決まったりと色々と回りの国と違う。
チップ文化ですら日本にはないし、さらに他のチップ文化がある諸外国からみても特殊なのは嬉しいやら困るやら。

進んだキャッシュレスと未だ残るチップ文化のハイブリッドで訳がわからないことになっている気がするので、とりあえずノルウェーの他の店や自分の店でのルールをもう一度詳しく調べてみることが次のステップ。

まとめ

ノルウェーのチップ事情や法律上のチップの扱い、他のチップ文化がある国との比較など、いい感じにまとめることができたと思う。

自分の店のチップに関する取り決めや、ノルウェーにある他の店のチップ事情などは今後に調べたい課題。
僕の店で配分されるチップの額は意外と多く、月で5000kr(約6万円)になることもある。
時給で言っても一時間約160kr(約2000円)なので、物価を考えてもノルウェーの労働状況は結構良いと思う。せっかくノルウェーで生活して働けているので、これからも詳しく調べて紹介し続ける。

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