エレクトロコアの雄I See Stars-New Demons

ALBUM

アメリカ出身のメタルコアバンドI See Starsの4枚目のアルバム『New Demons』を紹介します!

I See Starsの音楽性の特徴は一言で「メタルコア+エレクトロニクス」でしょう。重めのサウンド、楽器隊に迫力のあるスクリームと突き抜けるハイトーンなクリーンボイス、そこに超攻撃的なシンセサイザーの音。要素の一部としてエレクトロニクスを取り入れるバンドは数多くありますが、ここまでメインサウンドとして起用していているのは結構珍しい。

ちなみに、ボーカルのDevin OliverとドラムのAndrew Oliverは実の兄弟。アルバム6曲目『Murder Mitten』は、当時アルコール中毒であった2人の母親と兄弟の関係を描いたものになっており、MVには兄弟の子供の頃の映像が使用されています。

さらにちなみに、バンドの初期メンバーであったスクリームボーカル/キーボードのZach Johnson、ギターのJimmy Gregersonが参加している最後のアルバムです。彼らはなぜか急にバンドを解雇されました。まあよくある話なんですけどね。

『New Demons』アルバム紹介

 

‎I See Starsの「New Demons」
‎アルバム・2013年・12曲

↑Apple Musicから全曲視聴可能です。

Sumerian Recordから2013年10月22日に発売されたメタルコアI See Starsの4thアルバム。当時のSumerian RecordといえばERRAとかBorn Of OsirisやAnimals As Leadersといったプログレ系のバンドを多く擁しており、そもそもI See Starsが異色でした。

このアルバムがリリースされた当時はこのエレクトロコアとも呼ぶべきこのジャンルはまさに最盛期。どのバンドもエレクトロの要素を自信のサウンドに取り入れていました。しかし、本当の意味でそれに最も成功していたのはこのバンドなのではないでしょうか。それくらい衝撃的で、力を持ったアルバムでした。

もともとAttack! Attack!あたりが初めたメタルコア+エレクトロニクスの音楽性ですが、それをさらにジャンルとして高めたのがこのバンドだと思っています。日本のラウドロックで言うとFear, and Loathing in Las VegasとかCrossfaithの初期あたりがジャンルとして近いですね。いわゆるピコピコ系のサウンド。

日本のバンドを多く聴いてきたもこのアルバムは聞きやすいんじゃないかなと思ってます。もちろんスクリームやブレイクダウンへの耐性がある人ですが。

 

前作『Digital Renegade』よりもさらに攻撃的にEDMの要素を取り入れ、メタルコアの要素が増した今作は、見事に2つの要素を取り入てバンドのサウンドとして昇華させています。生半可なバンドがエレクトロの要素を入れようとして、かくして陥りがちな「ピコピコなサウンド」という印象を受けないというのはバンド初期からこのジャンルを突き詰め続けてきたI See Starsの一つの答えなのでしょう。

Oliverのクリーンボイスはまじで天性の美しさ。最も美しいクリーンボイスを選べと言われたら間違いなくこのOliverの声を挙げるでしょう。

 

プロデューサーは例によってJoey Sturgis。この時期のメタルコア系のアルバムはこの人かCameron Mizellによるものしかないんじゃないかってくらいの働きっぷり。笑
実際I See Stars2枚めのアルバム『The End of the World』ではJoeyがマスタリング、Cameronがプロデューサーとして共同で制作をしています。

Joeyがプロデューサーを担当したアルバムでオススメの一枚も紹介しておきます。

メタルコアの教科書blessthefall-Hollow Bodies
アメリカ出身のメタルコアバンドblessthefall(スペース無しが正しい表記)の4枚目のアルバム、『Hollow Bodies』の紹介します! 2013年の8月20日にFearless Recordより発売。Billboard 200

そのうちJoey特集みたいな記事がかけそうですね。

 

オススメの楽曲

最初に紹介したいのはアルバムのタイトルトラックでもある『New Demons』。イントロからゴリゴリのメタルコア感!サビに至るまではガッツリとワブルベースなど”強い”エレクトロのサウンドを取り入れていますが、サビから一転美しいメロディとともに綺麗なシンセの音を響かせてくれます。

この落差にやられてしまうんですよね。

 

続いては8曲目『Judith Rules』。昔ながらのエモソング由来の哀しく切なげなメロディをしっかりI See Starsのものとして形にしています。どことなくSaosinを感じさせるものだから困ってしまいます。

珍しくリフではないギターソロなんかも混じったり、曲の最後の余韻となるパートなんか泣いちゃいそうになりますね。

 

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